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石原都知事 新党の発起人に 手詰まりの都政に嫌気?(毎日新聞)

 石原慎太郎東京都知事が、新党「たちあがれ日本」の発起人として、久々に政治的な注目を浴びた。新党からの参院選出馬は明確に否定したが、一時は知事を辞職して出馬するという意思を固めたという。「このままじゃ死に切れない」と国を憂える石原氏。なぜ今、新党なのか。来春に都知事選を控え、周辺は石原氏の本心を推し量る。【渡辺暖】

 「保守の再生」が課題の石原氏は、このところ民主党への批判を激化させている。6日の全国知事会議では、民主党が永住外国人への参政権付与に前向きなことについて「地方行政が外国人によって左右されかねない仕組みを、(地方分権を推進する)彼らが言い出すのは全くの自己矛盾。危険な提案だ」とこき下ろした。

 10日の「たちあがれ日本」の結党会見では、「都政はいろんな問題を抱え、任期が残っているから、責任だけは果たす。来年が参院選挙なら分かんねえな。血が沸き立っているよ。できるだけのことをやりますよ」と慎太郎節に力を込めた。

 石原氏に近い関係者は「2月までは新党の誘いがあっても乗り気じゃなかったが、3月になって前向きになったようだ」と話す。何があったのか。

 都議会は、09年7月の選挙で民主が国政に先駆けて大勝し、第1党に躍進。石原与党だった自公は過半数割れし、主導権を失った。悲願の16年夏季五輪の招致もかなわず、新銀行東京は経営難に苦しみ再建途上。まさに石原都政は手詰まり感を漂わせていた。

 そこにきて、築地市場の移転問題が再燃。移転反対の民主と一触即発の状況が続き、予算案の修正案を突き付けられそうになったのが3月だ。結局、互いに譲歩して乗り切ったが、先の関係者は「知事はこのころ、本気で辞職することも考えていた」と明かす。

 「東京から日本を変える」が口癖。ある都幹部は「元々都政よりも国政に関心が強かった人。都政でいい材料が見当たらない状況で国政に関心を強めるのは当然の流れでは」と解説する。

 石原氏は「最後のご奉公」と言って3選を果たしており、今期で退くのは既定路線だ。都庁内では「4選出馬の可能性は1割もない」との声も。「(石原知事の下では)攻めの施策は出てこない。次の知事のためにとっておくのが役人」(都幹部)などと、冷ややかな声すらある。

 こんな見方もある。石原氏は新党旗揚げの会見で「私たちは年寄りだが、30代、40代、50代の人間に頑張ってもらいたい」と若い世代の奮起を促した。三男宏高氏は45歳。衆院議員を1期務めたが、昨年の衆院選で落選し、現在は浪人中だ。石原氏周辺からは「新党から比例で宏高氏が出馬することもあり得るのではないか」との声も聞かれる。

 各党は参院選の民意を見定めて都知事選の候補者を擁立することになる。参院選の結果と、知事選の民主党候補者次第では「反民主」を掲げ、4選に名乗りを上げるとの見方もくすぶる。本当にそのつもりかどうか、喜寿の石原知事は最近、やたらと元気がいい。

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